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動作法 セルフコントロール [動作法]

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  首が前に出て 肩が内側に入っているような姿勢になっている俺様です

動作法って、どんな風なものなのかな〜?と思って 明治学院大学の清水先生にお伺いして「姿勢のふしぎ」成瀬悟策 著)を教えて頂きました。
いま、読んでいるところです。

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はじまりは、脳性マヒの人の動かないはずの手が催眠術で動くことの発見だった!
催眠術なしでこの動きを保つにはどうすればよいか?これを追究する中で開発されてきた「臨床動作法」は、肢体不自由者の体の動きの向上はもちろん、健常者、高齢者の体調を整え、リハビリに有効なばかりか、スポーツ競技者の身体意識を高め、うつ病やノイローゼなどの心理的不調の改善にきわめて効果的であった。

著者紹介
1924年岐阜県生まれ。東京文理科大学心理学科卒業。1988年九州大学教授定年退官。その後、1993年まで九州女子大学・九州女子短期大学学長。日本催眠医学心理学会理事長、日本心理臨床学会理事長を歴任。現在、九州大学名誉教授、日本リハビリテイション心理学会理事長、日本臨床動作学会理事長。医学博士、臨床心理士。動作法関係の著書に『心理リハビリテイション』『動作訓練の理論』『臨床動作学基礎』、編著書に『障害児のための動作法』『臨床動作法の理論と治療』『教育臨床動作法』『健康とスポーツの臨床動作法』などがある。
目次
1 動かないはずの手が動いた
2 自分のからだが動かせるためには
3 姿勢が人の心をつちかう
4 動作法の展開
5 心理治療としての動作法
6 今後の発展
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まこちゃんは、動作法のリラクゼーションが大好きで、朝からいそいそと支度をして出かけていくくらいです。清水先生が 8月・9月は忙しいので、座位のやり方を 教えて頂きました。
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全く私を信じていない俺様・・・清水先生に「お母さんにも練習させてあげてね〜」と言われて・・しぶしぶ・・母につきあう・・・信じてくれよ〜〜まこちゃん〜〜〜☆

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3回目の動作法で 足を組むことがしっかりとできるようになりました。

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指示に従って 先生に身体をあずけて・・首をうしろにそらせて・・リラックス・・・

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背中を伸ばすよ〜〜

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新しい動作に入りました・・・

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「まこちゃん とっても上手だったよ♪ Good!」俺様・・スマイル♪


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実際に、どんな風に使われているのかな・・?と検索をしていたら、PDFファイルをみつけました。PDFファイルのなかに 若越ひかりの村と書いているので、指導されているようすなのだと思います。 ファイルが重いので、見られないかも・・と思ってタイプして掲載しました。

目指すのは身体と心のセルフコントロール

動作法の理論と行動問題の臨床

1.はじめに
 ここで紹介するのは、相互コミュニケーションの確率が望めないとき、自分の身体部位の認識がアンバランスで、自己理解や事故のコントロールの方法を之まで教えられることなく過ごしてきたケースに対しての、動作法の体験ワークである。
 以下、臨床場面で本人たちが見せてくれた動きなども紹介しながら、動作法が目指す身体と心のセルフコントロールについて簡単に報告する。

2.自己の身体に気がつくということ
 人が自分の体を動かすという現象(生理学的現象を除く)は、脳がその持ち主である人(ご主人様)に関係なく勝手に興奮し、随意筋の神経操作を命じているわけではない。
 人が行動するときには、感情や意志・願望を受けて、体をどのように動かそうとするかを決める心理的な過程がとなってくる。成瀬によれば、動作には、人の随意的な身体運動に関係している活動を制御する主体的な活動の行われる心の過程があるとされ{意図→努力→身体運動}の基本的な動作の図式として説明される。
○意 図(人が自分の体をどのように動かそうかという、動きについて計画する段階)
○努 力(意図を実現するために、自分の体に注意を向け、動きに必要な体の諸条件を整えたり、
     操作するための主体的な自己の活動)
○身体運動(自己の主体的な活動が行われた結果、発生する心的なエネルギーにより生起)

 心理療法としての動作法では、動作や姿勢に心が描かれていると考える。一般的な事例を挙げれば、気が沈んだときにはだんだんと背中が丸くなり、頭がうな垂れてくる。若越ひかりの村の廊下で出会う人々の中に、頭が前に垂れた状態で上半身が前傾していたり、腰が引けた状態で重心の位置が後方へぞれている方を多く見かける。ほとんどの方は、そのことを意識することなくそのような姿勢をとっている。
 療育班で担当させて頂いているYくん、Tくん、Mくん、Kさん、Sくんにもこのような状態が見られる。彼らは、固有の障害ゆえにアンバランスな体位を作っているのではなく、原因の多くは、その人とその人が置かれた環境との相互作用によって獲得された、学習障害によるものであると考えたほうが望ましいであろう。
 行動障害を持つ多くのケースが、自分の体の動きに気がついていない。ゆえに、行動問題が残ったままきれいな日常生活を過ごすことができないでいる。

3.姿勢と体の緊張
 体と姿勢や動きには、その人がいつも行っている定型的な型がある。それがゆがんだり不適切な姿勢があっても、本人がそのことを自覚している場合が少なくない。「固有の障害ゆえにアンバランスな体位を作っているわけではない」と表現したが、一般的には、障害の特性として以下のことが言われている。

・知的障害
 外界からの刺激(他人からの呼びかけや身体接触など)に対し非常に無関心で、無反応な場合が多い。自ら他人に要求をしたりコミュニケーションをとろうとすることが少なく、心理的活動が不活発に見受けられることがある。
 身体運動面では、過度緊張位が多く見られ、その緊張の部位は肩、腰、足首等 脳性麻痺と同じである。また、姿勢の歪みも多く見られる。

・自閉症
 身体を動かそうとするときに、動きを邪魔するような筋緊張が身体各部に特異的にみられる。
 項   頭の真後ろや斜め後ろに倒す方向に緊張がみられる。
 肩   両肩を前方にすぼめるように緊張が入っている。
 胸   胸部を張る方向に緊張がある。
 背中  背中を丸める方向に緊張がみられる。伸ばすことが難しい。
 腰   腰を引く方向に緊張があるので、腰を起こす・入れるが難しい。
 股関節 股を閉じる方向に緊張があるので、あぐら座位が難しい。
 足首  屈げる方向に緊張があるので、爪先歩きになりやすい。

 このように、身体姿勢に歪みをもっているため、自分の体をうまく感じ取ったり動かしたりすることが困難になり、結果的には、自分の身体動作に対する積極的な問いかけが乏しくなっている。

・多 動
 多動の基本的な動作特徴は、ある動きをするとき、動かそうとする身体の部分に適切に注意を集中することができなかったり、手と足の動きがバラバラであったりする。多動な人は手指の動作が未分化で、精神的な興奮によって身体が過剰に緊張しやすく、動作の遂行に関して強い身体的な緊張を伴うという特徴が見られる。(身体動作への集中力の困難)(衝動的、短絡的な動作、供応動作・バランス動作の困難)実際の動作訓練の場面においては、身体援助の方向に対してしっかりと反発するように力を入れたり、動かしたりしてくる。療育班でのTくんやSくんの場合が顕著であった。
 身体の緊張は徐々に蓄積して強くなっていく。この慢性的な不当緊張を緩ませる訓練、必要な動作課題が求められてくるわけである。
 無理のない姿勢や動きができるようになると、それは、楽な姿勢として体験される。そこで始めて、元の姿勢や歪みや緊張を「楽な姿勢や動きとは違う」と感じとることができてくる。

4.動作の練習
 人は、ある動作をするとき、または、身体を動かすとき、自分が動き動かしているという確かな実感ないし信念を体験しているのが普通である。意図、努力、身体運動の行動図式が機能した結果、行動がまとまりのある活動として進行していくこととなる。
 近年、体の動きを練習することによって、その人の心の持ち方や行動が変わることが確かめられるようになってきている。行動問題の改善の一つの方法としての、自閉や多動の方に対して動作法の考え方を活用し、自己活発になることを意図した動作の練習である。具体的には、立位や座位等の姿勢、腕上げや重心移動、肩や背の緩め等の動作が課題として取り上げられる。
 実際の場面では、訓練者だけでなく援助者にとっても極めて具体的な動作課題の達成、動作能力の向上にむけ身体のやりとりをしていくこととなる。その取り組む過程で、訓練者の心の中に、援助者からの働きかけを受け止め、受け入れ、理解しようとする姿勢の育ちがあり、そのことが行動上の変化として現れるようになってくる。
 多動の方の臨床場面では、援助者の手の先導によって緊張を緩めたり一緒に動かすことが出来るようになってくると、周りの状況や相手の様子を見ながら衝動や欲求を自分でコントロールするようになってくる。自分の身体に対する気付きが増し、動きのスピードや強さをコントロールすることが出来るようになると、さらに見通しを持った行動がまとまりのあるものとして出現してくる。
 他者と自己の間に、動作を媒介としたコミュニケーションが成立してくる訳である。

① 動作法を進める順序・訓練のパターン
 訓練では、姿勢の歪みや動作の円滑な遂行を妨げる慢性的な不当緊張を制御するための自己弛緩の練習をまず始めに行う。動かす練習をしているように見えるようだが、動かすことが目的ではなく、身体の部位にある不当緊張を見つけ、明確にして緩めるという工程が最初に必要な訓練となる。このことが、体の動きに関わる適度な緊張の仕方を練習していくことの前提となるわけである。
 次に、動作法では、日常的に自由に行っている体の動かし方とは異なった動かし方を用いた訓練を行う。解決すべき課題としての不当緊張を見つけ、避けないで動かしていくことが、それまで気づかなかった慢性的な緊張を始めて見つけることができるからである。

② 訓練のポイント
 この訓練パターンに相手を導きいれるためには、先導する援助者の手の当て方がとても大切な要因となってくる。また、緊張を緩めるとき、体を動かすときの過程で、相手が自己の身体の感じを十分に感じ取れるように、ゆっくりと先導して動かしていくことに常に注意を傾けなければならない。’動かせた’という結果を求める事が動作法の目的ではなく、動作課題に対して相手の自発的な動きの出現が最も重要な狙いとなるからである。
 相手の体に理解を示し、相手の感情と身体の反応に対し、添えた手の感触でこちらの意図を相手に伝え、動作に対する相手の努力を引き出すことが援助者には求められる。このことは、働きかける媒介となるものが動作であるため、代表的なコミュニケーションの手段としての言語より直接的であり、相手にとっても明確であり分かりやすいという特徴をもっている。

5.自己の存在の明確化と周囲に対する認知活動
 自分の体をこれから動かそうとし、あるいは動かしているとき、その動きは自分自らの自由な意志によって「自分が動かすのだ」という自己制御の実感をもっているものである。行動を有している方の場合、障害の特性としての一般的な現象に加え、「自らの意志によって自分が動かすのだ」という自己制御の未熟が、行動問題の解決を阻む要因となっていると考えることができる。
 行動変容の順序としては、以下のことが考えられる。
   動作の練習→ 自己の身体に気づく→ 自己の存在の明確化→ 周囲に対する認知活動の始まり
 動作の訓練をしている過程で獲得される体の操作に関係した要因が、行動を制御する基本システムの変化を引き起こし、そのことが、様々な行動の改善に関係してくると考えられる。

 自閉症や多動の方の訓練が進んでくると、自分の身体に対する気付きの変化が出現し、注意を外界に向ける事が出来るようになってくる。多動の症状を示す療育班のTくんの事例でみると、全身ブロックによる上体・肩の自己弛緩が確認された直後には、コミュニケーション上では意味の無い動きが止まり、援助者を注視する動作が出現し「手をください」という指示に対してきれいな反応を行動で示してきている。このことは、外界からの刺激を自分と関係のあるものとして認知し始めたと理解してよいであろう。
 体を操作する体験によって体に対する注意が全体に行き届き、体が自分で操作可能な存在として位置付くことが、自己の存在を確実なものにすることにつながっていく。体を動かす訓練によって自分のあり肩を改めてみつけ、自己の存在感を明確にすることが、周囲に対する認知活動を働かせる能力を育てていくことに関係しているといえるのである。

 動作法の効果としては、障害そのものを治すことは出来ないが、動作そのものの改善と行動の改善に大きく効果があるという確証を得ることが出来てきている。
 ひき続き、行動問題を有する利用者の方たちの処遇の向上に約立つよう適切な訓練がプログラムされることを望むものである。

☆若越ひかりの村(福井県)
http://www.fukuiken-jyakuetuhikarinomura.jp/

http://www.fukuiken-jyakuetuhikarinomura.jp/shien/動作法の理論と行動問題の臨床.pdf#search='若越ひかりの村%20動作法の理論'

若越ひかりの村の取り組みは とても素晴らしくて・・・
東京にもこんな取り組みがある場所があるといいな〜と思いました。
東京は 特別支援教育・福祉の面で進んでいるとおもわれがちですが・・実は地方よりも遅れている所がたくさんあります。
地方を見て、学び・改善して頂きたいものだ・・・と思います。


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コメント 2

なおママ

こんにちは。
動作法のこと、詳しく掲載してくださって、ありがとうございます。
福岡でも、動作法はやられている方が多いみたいで、私も動作法の本とDVDを、動作法にお詳しい先生からいただきました。(私、福岡出身なんです。)
勉強不足で、まだ自分ではやっていなかったのですが、マドンナさんのお話を伺って、とても興味を持つことができました。
どうも、ありがとうございます。
息子さんの成長は、本当にすばらしいです。
いろいろ、見習いたいところが、たくさんあります。
by なおママ (2011-07-19 20:45) 

MADONNA

なおママ様 明治学院大学の緒方先生に「まこちゃんが こんなに気持ちよく動作法を受けていて びっくりしました。実は、動作法って、痛いんじゃないか・・?って思っていたんです。
でも、ちっとも痛そうじゃなくて、まったり〜〜♪として 初回は 熟睡してしまったので、とても驚きました。」とお話をしたら・・

緒方先生は「はじめは・・上手な人にしてもらうのがいいのよ・・」
慣れていない人は なかなか難しいようです・・・

福岡は 動作法の本場ですよね♪ 
東京では 動作法との出会いがとても難しかったのですが、動作法に出会うことができて本当に良かった・・と感じています。

まこちゃんを指導して頂いている清水先生には「お母さん!お母さんの方がものすごいことになってますよ・・・」と驚かれてしまいました・・母親は 私達自身が感じている以上に「がんばっちゃってる・・・」のよね・・・と痛感しました。

いつも直樹さんのブログで 心のキャッチボールをしている気持ちになります。
たくさんの人の前で 話すことは 普通の人だって ものすごく勇気のいることです。 素晴らしいと思います。
私も 直樹さんのファンで、お母様のファンで、ブログを楽しみにしています。これからも どうぞよろしくお願いします♪


by MADONNA (2011-07-19 22:06) 

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